壁の人

休日。いつもの商店街をフラフラと自転車で走っていたら、友人に遭遇。最近なかなか会えなかったけど、いつもinstagramを見ていて、壁の写真をUPしているのがすごく興味深かった。

日常生活のどんなところに興味を持つかは、ほんっとに人それぞれで、彼はいわゆる「壁フリーク」。休日に空き時間ができると肩からカメラをかけて、僕と同じように自転車でフラフラと古い商店街の裏路地なんかをキョロキョロしながら走っては、きになる「壁」を見つけて写真におさめているらしい。

遭遇したのが、今手掛けているプロジェクト、澤田ビルのまさにそこで。前々からここと、この周りの「壁」が気になっていたらしい。せっかくなので中を案内した。なにしろもうすぐ、一つ目の大きな工事(床を抜く予定)がはじまる。

屋上まで案内して、吉原商店街の裏側の景色を上から見下ろす。結構見慣れてきた。

<商店街>という言葉から連想される、計算されたパース、一定の間隔で店舗が並んでいる感じ、同じポスターが頭上からずっと先まで繰り返している風景などは真逆で、どうやったらこんなにごちゃごちゃになってしまうのだろう・・・という裏側の不思議な様子は上から俯瞰するとよくわかる。どんな世界にも裏があるものだ。

そんなコトをぼーっと考えながら屋上で二人。
彼が「もったいないね〜」と一言。

せっかく良い感じだった壁がこわされてしまうなんて。
なのか。
こんなに面白い景色のことをみんな知らないなんて。
なのか。

僕は特に聞き返さなかった。